フランスのいろ

2018年2月3日

フランスの化粧品メーカーというと、シャネル、ディオール、ジバンシー、ゲラン、イブサンローラン、ランコム、ランバン、ニナリッチ、ROC,クラランス、ロクシタン、アヴェンヌ、エビアン・・まだまだあります。
ほんとうにいくらでも出てきますね。

コスメに限らず、海外のものは発色が良かったり色が強すぎたりしますが、フランスの色遣いはほとんどといっていいほど、奇抜な色がありません。

DMCの刺繍糸や毛糸を眺めていても、どうしてこんなきれいな色が出せるんだろう。。というような、柔らかでやさしい、微妙に異なる美しい色が沢山あります。

ただ、そんな綺麗な色をフランスの人達はやみくもに取り入れるわけではなく、肌の色、髪の色、目の色に合わせて、自分に合うものだけをチョイスしています。

なんて贅沢・・!私はそれだけで、フランスの人が羨ましくなってしまうのですが、問題はこの洋服に採用しなかった美しい色たちの使い道です。
このシュガーピンクは?モーブいろは?パステルブルーは何を作るのだろう??

パリの街を旅したとき、そのいろはどこに使われているかとても不思議に思いました。というのは、冬のパリの人々は、90%が無彩色の色を着ているのです。

キャメル色のジャケットや、グレーのコートはまだ明るいほうで、黒の着用率のなんて多いこと!夜のパリの街を歩いていると「まるでこれじゃ町全体が喪に服しているみたいだわ・・」と思いました。日本の街のほうがよほど色が溢れていてカラフルです。

バッグも、靴も、男性も女性もほとんどの人が黒や茶色です。

でも不思議なことに全身の色の8割が黒だと、髪のブラウンや金髪がものすごく明るく見え、視線が頭部に集中するのです。

そして顔周りに、この柔らかな差し色の入ったスカーフやシャツをほんの少しだけ見せる。
そうすると、美しい街並みのなかで映えるのはその人の顔と髪、首回りだけになります。

主役は服ではなく、その人自身・・。

計算されつくした美しさは、そこに住む人たちすべてに伝染していくかのようで、どこを探してもポップな色使いのジャケットの人を見かけることはありませんでした。

参考までに・・こちらはシャルトルに行く社内で見かけた女性。やはりこの人も黒いセーターでした。

淡いグリーンのスカーフと髪の色、黒のセーターのバランスがとても綺麗でした。

そしてこちらは、クリニャンクールの蚤の市を訪れた時、入った陶器のお店のマダムです。

紫がかったジャケットに、同系色のスカーフ、彼女は目元もパープルのアイシャドウでした。

このように、服に合わせてアイシャドウも変えていくことは、とても重要だと思います。
なかなか最近では日本ではつけている人を見かけない、パープル系のアイシャドウですが
ぜひ楽しんで服に合わせてつけてみたいものです。

時代がどんどん進化して、テクノロジーがどれだけ発達しても、美しいものや色とかたち、その心地よさと素晴らしさは何ものにも敵わず、また変わらないということをフランスにいくたびに感じます。

そしてフランスでは美しいものを作りだすか、自分が美しくあるか、その二つがいつも人々の基本にあって、素敵な国だなぁ、いつまでも変わらないでほしいな・・と思うのです。