ほんとは怖い医薬部外品

2018年3月5日

先日、「化粧品は劇的な変化がおこってはいけない。劇的な変化がおこらない範囲内の変化だ」と書きました。

それについて、もう少し詳しく書いていきたいと思います。

医薬品と医薬部外品の違いって?

「医薬品」=薬。
くすりだから、治療するためのもの.ということは誰でもわかりますよね。

お医者さんに行って見てもらって、診断書を書いてもらって、お薬を処方されます。
それを飲んだりつけたりして病気やケガや症状を治療するためのものです。

それじゃぁ「医薬部外品」って、どの程度の治療をしてくれるものなの??と思いませんか。

漠然とただの化粧品よりは効果が高いという感じがするけど、実際のところどのくらい違うのかな?
そんなふうに感じてる方も多いと思います。

今日はちょっとだけ真面目に化粧品と医薬部外品と薬品の違いを書いていこうとおもいます。

化粧品についての本

実は化粧品と薬品の一番大きな違いは「医薬品としての有効成分が配合されているかどうか」で決まります。

お化粧品に、あまりに過度な期待をしてはいけないというのはここなのです。

★ 化粧品は「有効成分が入っていないか、入っていてもごく少量で、大きな効果を及ぼすほどではないもの

★ 医薬部外品は「有効成分が規定量配合されていることを厚生省が認可したもの(つまり有効成分が充分に配合されている化粧品のこと)

★医薬品は「有効成分が多く配合されているか、さらに強力な医薬品専用の有効成分が配合されているもの」です。

そしてこれが最も大切なことなのですが

有効成分を配合している=副作用のリスクがある

ということがあげられます。

化粧品→医薬部外品→医薬品 の順に
効果や副作用が小さい→効果も高いが副作用も大きい となります。

「化粧品」は日常的に使用しても問題のないもの、安全なものとされています。
また薬品は、医師の判断がなければ、もらうことができません。

では医薬部外品は??

実は一番微妙な位置にあるこの医薬部外品の有効成分は、化粧品のように日常的に使用しても安全なものがある一方、医薬品と同じ様に重大な副作用を及ぼしかねないものもあります。

以前、医薬部外品の美白化粧品を使っていた人たちの顔にまだらの白斑症状が出て、大変なことになりましたが、これも有効成分の効果が強過ぎて、肌の色素細胞を破壊してしまったことからおこりました。

医薬部外品の選び方~有効成分は書かれているか

また、これはあまり知られていないことですが、化粧品と医薬部外品では大きく違うことがもうひとつあります。

化粧品には「全成分表示」の義務がありますが、医薬部外品にはそれがないのです。

化粧品の箱をみてもらうとわかりますが、全成分を箱や容器に書いてありますね。
これは記載しなければならないルールとなっています。

しかし、医薬部外品にはそのようなルールがありません。

ほとんどの企業は化粧品連合会の自主規制ということで、「有効成分」「その他の成分」をパッケージに記載しているところがほとんどですが、ごくまれにその有効成分の記載がないようなものがあります。

これは何が入っているかも明かさない(明かせない)信用できないメーカーということになりますから、決して使うべきでないでしょう。

医薬部外品は普通の化粧品よりも大きな効果が出てくれそうで期待したくなりますが、自分に合わなかった場合、リスクが大きすぎる危険もはらんでいます。

医薬部外品を購入する場合は有効成分がきちんと書かれているかということを確認し、使うときも注意深く、自分の肌に合っているかを観察しながら使ってくださいね。